3月15日週の資金調達
1 プライマリーケア提供のクリニックが225億円調達 2 広告なしのプライベート検索エンジンが40億円調達 3 メディア業界向け人事システムが27億円調達 など合計6件
SEQUOIA CAPITAL
①Neeva / 広告なしのプライベート検索エンジン B2C ソフトウェア
4,000万ドル(約40億円) シリーズB
現在は招待制だが、今後数四半期のうちに米国以外の市場にも拡大する予定となっている。
注目のポイント:近年、Googleが検索エンジンなどにおいて個人情報を悪用している疑いをもたれていた。その中で、Neevaは広告なしで検索を提供することでユーザーの課題を解決しようとしている。
②Turtlemint / インドにて保険のプラットフォーム提供 B2C ソフトウェア
4,600万ドル(約46億円) シリーズD
30社以上の保険会社と10万人の*PoSPと提携し、エンドユーザーは150万人となっている。今後5年間で5,000万人まで伸ばす計画。
*PoSP(Point of Sales Person):政府指定の保険商品のみを勧誘・販売することができる最低限の資格を有した個人。
注目のポイント:近年、インド政府は保険勧誘の促進を測っており、2015年にPoSP制度を導入していることで、この領域に投資家の注目が集まっている。
FOUNDERS FUND
①Forward Health / プライマリーケアを提供 B2C ヘルスケア
2億2,500万ドル(約225億円) シリーズD
初診時に生体情報を完全に評価する。また、保険会社を通さず一律の会費で運営している。
注目のポイント:サンフランシスコの労働者は平均勤続年数が2年半と言われており、転職するたびに保険が変わり、*医療機関も変えなければいけない課題があった。Forward Healthは、保険会社を通さないことで患者と長期的な関係性を構築しプライマリーケアを提供できるようにしている。
*保険会社ごとに保険を受けれる医療機関が異なる。
ANDREESSEN HOROWITZ
①Tackle.io / ソフトウェア開発者向けにマーケットプレイスの収益支援システムを提供 B2B ソフトウェア
3,500万ドル(約35億円) シリーズB
ソフトウェアプロバイダーがクラウドマーケットプレイスを通じて収益を上げることを支援している。
注目のポイント:パンデミックの影響で、企業のソフトウェアへの支出は昨年に比べ18%増加している。一方で、企業向けソフトウェアの売買には時間がかかるという課題があった。Tackle.ioはその課題を解決している。
②Wrapbook / メディア業界向け人事システムを提供 B2B ソフトウェア
2,700万ドル(約27億円) シリーズA
メディア制作に従事する雇用者やプロジェクトベースの労働者のために、給与支払い、保険加入を支援している。
注目のポイント:市場であるメディア業界では、プロジェクトごとに関係者が変わり、複数のプロダクションが入るため、労働者への支払いプロセスが複雑化するという課題があった。さらに、パンデミックによりオンライン上でそれらを解決する方法が求められていた。Wrapbookはその課題を解決しようとしている。
③Cedar / 医療費請求ためのシステムを提供 B2B ソフトウェア
2億ドル(約200億円) シリーズD
データを活用して、医療費請求のプロセスを簡素化し、患者が計画的に支払うことができる方法を実現している。
注目のポイント:パンデミックの発生以来、40%以上の患者がデジタル化の不備を理由に医療機関を変更していると言われており、Cedarはその課題を解決しようとしている。