3月29日週の資金調達
1 ホームサービス事業者向け予約管理システムが500億円調達 2 SEQUOIAがイスラエルのスタートアップ2社に出資 3 トルコの食料品配達サービスが300億円調達 など合計13件
SEQUOIA CAPITAL
①ServiceTitan / ホームサービス事業者向け予約管理システム B2B ソフトウェア
5億ドル(約500億円) シリーズ不明
過去12ヶ月間で50%以上の成長を遂げ、年間経常収益が2億5,000万ドルを突破している。
注目のポイント:パンデミックの影響で、住宅所有率と在宅時間がともに過去最高を記録し、レベルの高い技術者の需要が増している。その中で、ホームサービス事業者はこれまで通りの管理方法では収益を最大化できないという課題があった。ServiceTitanはこの課題を解決している。
②Purplle / インドにて化粧品のe-commerceを開発 B2C マーケットプレイス
4,500万ドル(約45億円) シリーズD
700万人の月間アクティブユーザーを確保し、1000以上のブランドと約5万点の商品をウェブサイトとアプリで提供している。
注目のポイント:市場であるインドでは、Eコマースの高級化に向けた動きが活発化している。その中で、美容分野についてはPurplleがリードしている。
③RecRoom / ゲーム上のソーシャルプラットフォームを提供 B2C プラットフォーム
1億ドル(約100億円) シリーズ不明
1,500万人のライフタイムユーザーを獲得し、200万人以上がこのプラットフォームでコンテンツを作成している。現在の従業員数は90名強だが、来年までには150名を超える規模にする計画がある。ファウンダーは元MicrosoftのHoloLensのプロデューサー兼プログラムマネージャー。
注目のポイント:RecRoomの現在のユーザーは10代のゲーマーが中心だが、カスタマイズ性が良いため、授業、会社のミーティング、結婚式、家族の再会、グループセラピー、ブッククラブなどなどあらたなニーズをとりこもうとしている。
④Five Star Business Finance / インドのノンバンキングファイナンス B2C 金融
2億3,400万ドル(約234億円) シリーズ不明
借り手のビジネスと家計のキャッシュフローの評価を通じて、担保付き融資を提供し、融資額を算出。運用資産は5億5,530万ドル、不良資産は1.29%と言われている。
注目のポイント:市場であるインドにおいては、スモールビジネスが経済成長のドライバーとなっており、Five Starはそのセグメントをターゲットとしている。
⑤Getir / トルコの食料品配達サービス B2C プラットフォーム
3億ドル(約300億円) シリーズC
1,500種類の日用品を10分以内に配達するサービスを提供。トルコの市場で人気を得たのち、ロンドンに進出し、欧州展開を狙っている。
注目のポイント:パンデミックの影響で、食料品e-commerceを利用する人が増え、利用者が急増した。
⑥Vibrant / イスラエルにて便秘改善カプセルとアプリを開発 B2C ヘルスケア
750万ドル(約7.5億円) シリーズE
薬を使わないことと、下剤と比較して、便通がよりコントロールされることが利点。
注目のポイント:パンデミックの影響で食料品e-commerceを利用する人が増え、利用者が急増した。カプセルはアプリに接続されており、薬を飲むと自動的に記録される。
⑦Axis Security / イスラエルにてサイバーセキュリティを提供 B2B ソフトウェア
5,000万ドル(約50億円) シリーズC
安全なリモートアクセスを提供し、ユーザーを企業ネットワークから遠ざけ、アプリケーションを分離することでリスクを低減する。
注目のポイント:パンデミックの影響で、ビジネスフローがリモートに移行する中でサイバーセキュリティのリスクが高まっていた。Axisは、その課題を解決している。
⑧StarkWare / ブロックチェーンのスケーラビリティ技術を開発 B2B ブロックチェーン
7,500万ドル(約75億円) シリーズB
ゼロ知識証明を用いてブロックチェーンに内在する問題を解決し、スケーラビリティとプライバシー保護を実現する。
注目のポイント:昨年から続くデジタル資産の需要増加の中で、イーサリアムのネットワーク自体が規模拡大の障害となっているなど、ブロックチェーン技術にはスケーラビリティの課題が続いていた。StarkWareはその課題を解決しようとしている。
FOUNDERS FUND
①Lattice / エンゲージメント支援の人材管理プラットフォーム B2B ソフトウェア
6,000万ドル(約60億円) シリーズE
Slack、Asana、Samsaraなど2,500社以上の企業にサービスを提供。
注目のポイント:顧客であるエンタープライズでは、リモートワークに切り替わる中、優秀な人材を引き留めエンゲージメントの強い組織を作ることが今まで以上に求められていた。そのニーズをLatticeが解決しようとしている。
②StarkWare / ブロックチェーンのスケーラビリティ技術を開発 B2B ブロックチェーン
Sequoiaで上述。
ANDREESSEN HOROWITZ
①AnyRoad / エンタープライズ向けERMプラットフォーム B2B ソフトウェア
1,000万ドル(約10億円) シリーズA
ブランドがリアルタイムのデータを利用し、ライブストリームやバーチャル、店舗でのアクティベーションなど、変革をもたらす体験を提供できるようにする。
注目のポイント:消費者の購買がモノから体験に変わる中で、(パンデミックにより)ブランドをバーチャル上で実現することができていないという課題があった。AnyRoadはその課題を解決しようとしている。
②Neighbor / セルフストレージのマーケットプレイス B2C マーケットプレイス
5,300万ドル(約53億円) シリーズB
商業施設や住宅のオーナーに、活用されていない場所や空き地を有効な収益機会に変えてもらうことで、市場に新しいスペースを迅速に追加し、レガシーなセルフストレージ業界に新たなニーズを生み出している。
注目のポイント:パンデミックの影響で、商業施設のテナントが撤退する中で、オーナーは費用を賄うことができなくなっていた。Neighborは、その課題を解決しようとしている。
③AKASA / 医療業界初の収益サイクル管理提供 B2B ヘルステック
6,000万ドル(約60億円) シリーズB
病院の既存の電子カルテやインフラの中で運用され、エラーを減らし、効率性を向上させる。
注目のポイント:これまで病院では、その複雑な収益構造の仕組みから、非効率なシステムに頼らざるを得なく、結果として一人当たりの医療費に反映されていた。その課題をAKASAは解決しようとしている。
④Komodo Health / 健康診断システム提供 B2B ヘルステック
2億2,000万ドル(約220億円) シリーズE
AIとデータ分析を用いて、3億2,500万人以上の非識別化された患者を追跡している。
注目のポイント:これまで製薬業界では、新薬の開発が長期に渡ることと、多くの関係者が入ることから、患者の求めているものが伝わりづらいという課題があった。Komodo Healthはその課題の解決をしようとしている。