5月10日週の資金調達
1 クラウドベースの統合医療保険プラットフォームが280億円調達 2 メンタルヘルスケアシステムが70億円調達 3 a16zがエンターテイメント向けNFTに2件出資 など合計8件
SEQUOIA CAPITAL
①Venta / セキュリティ自動化プラットフォーム B2B ソフトウェア
5,000万ドル(約50億円) シリーズA
スタートアップがセキュリティを確保し、それを顧客に証明することを支援する。Clubhouse、Lattice、Calm、Loom、Notion、UserTestingなど、1,000社近くが顧客となっている。
注目のポイント:これまで、業界水準のセキュリティ監査を通過するためには、数ヶ月の準備を必要としていた。Ventaはこれを数日に短縮することに成功している。
FOUNDERS FUND
①Collective Health / クラウドベースの統合医療保険プラットフォームを提供 B2B 保険
2億8,000万ドル(約280億円) シリーズF
注目のポイント:これまでエンドユーザーである企業の従業員において、複雑な民間医療保険は理解し、活用することができていないという課題があった。Collective Healthは保険とヘルスケアに関わるパートナーを一元化されたプラットフォームに集約することでこの課題を解決している。
②Cased / 中小企業の開発者向けに本番環境で安全に作業する方法を提供 B2B ソフトウェア
225万ドル(約2.3億円) シリーズSeed
創業者はGithubの出身。機密性の高い操作にログや承認のワークフローを追加することで、開発チームが本番環境のコマンドラインツールにオープンにアクセスできるようにしている。
注目のポイント:これまで中小企業は、大企業が自社で数億円かけてサポートしているような、本番環境における開発支援ツールを持っていなかった。そのため開発者が本番環境へのアクセスが制限されるという課題があった。この課題をCasedは解決しようとしている。
ANDREESSEN HOROWITZ
①Headway / メンタルヘルスケアシステム提供 B2C ヘルスケア
7,000万ドル(約70億円) シリーズB
患者、セラピスト、保険会社をつなぐ無料のソフトウェアを提供。セラピストはより手頃な価格のケアを提供できると同時に、オンラインで簡単に保険請求を行うことができる。
注目のポイント:これまでメンタルヘルスケアはフィジカルヘルスケアに比べて、情報が少なく、患者が自分に合ったセラピストを見つけることが難しかった。Headwayは、セラピストに会うまで平均30日かかっていたところを2日に短縮することに成功した。
②Bitski / クリエイター特化のNFTを提供 B2C 暗号資産
1,900万ドル(約19億円) シリーズA
ブランドやゲーム開発者、消費者がプラットフォーム上でNFTを作成、販売、購入することができる。
注目のポイント:これまで音楽とブロックチェーン の親和性は高いと言われていたが、NFTの複雑さにより利用が進んでいなかった。BitskiはNFTの簡素化を目指し、この課題を解決しようとしている。
③Dyno Therapeutics / AIを用いた遺伝子治療を提供 B2B バイオテック
1億ドル(約100億円) シリーズA
ロシュが中枢神経系や肝臓を対象とした遺伝子治療のために研究パートナーとして契約を結んでいる。
注目のポイント:近年、遺伝子治療への注目は高まっており、先月にはScribe Therapeuticsが100億円のシリーズBの調達に成功している。
④WorkBoard / 企業向け戦略策定支援プラットフォーム B2B プラットフォーム
7,500万ドル(約75億円) シリーズD
注目のポイント:パンデミックの影響によりこれまで以上にビジネスが急速に変化していく中で、組織内のスピードとパフォーマンス測定をするためのツールが求められていた。WorkBoardはこの課題を解決しようとしている。
⑤RTFKT / アパレル向けNFTの開発 B2C 暗号資産
800万ドル(約8億円) シリーズSeed
NFTを利用し、バーチャルグッズを作成するプラットフォームを提供することで、ファッションとeコマースの融合を進めている。
注目のポイント:パンデミックの影響により、バーチャルグッズへの投資が増加したことで、NFTへの需要も高まっている。