7月26日週の資金調達
1 コロンビアのデリバリー、Rappiが500億円超調達 2 植物性チーズの開発が75億円調達 3 暗号資産のマーケットプレイス、Openseaが100億円調達 など合計13件
SEQUOIA CAPITAL
①Blackbuck / インドの荷主とトラック運転手のマッチング B2C 運送
6,700万ドル(約67億円) シリーズÉ
約70万人のトラック運転手と120万台のトラックがこのプラットフォームに接続しており、毎月1,500万件以上の取引が行われている。
注目のポイント:顧客であるトラック運転手のモバイル普及率は、2015年時点で7%であったが、現在では70%になっている。
②Rappi / コロンビアのオンデマンド配送スタートアップ B2C デリバリー
5億+ドル(約500億円+) シリーズF
YC alum。当初、飲料の配達に注力していたが、その後、食料品、医薬品などにも拡大。これまで2,200億円を調達。
注目のポイント:a16zにとっては、2016年7月に行われたRappiへの投資が、初めてのラテンアメリカへの投資となった。
③Mesh / インドのリモートワーク向け人材管理プラットフォーム B2B SaaS
500万ドル(約5億円) シリーズSeed
YC Alum。従業員が目標管理、タイムリーなフィードバックの受け取り、キャリアアップのために、雇用主と積極的に協力することを容易にする。
注目のポイント:顧客である企業は、リモートワークへの移行の中で、従来の方法では、進捗確認に時間がかかるという課題が存在していた。それをMeshは解決しようとしている。
④Mailmodo / インドのノーコードのメールマーケティング支援 B2B SaaS
200万ドル(約2億円) シリーズSeed
YC Alum。Sequoia Surge。ユーザーのステップ数を減らすことで、Mailmodoは通常のメールキャンペーンに比べて3倍のコンバージョン率を実現している。
注目のポイント:毎日3,000億通以上のメールが送られており、そのほとんどは開封されていない。GoogleがAMPメールをサポートすると発表したことで、Mailmodoのようなサービスがこれから増えていくと思われる。
⑤Outplay / インドのノーコードのメールマーケティング支援 B2B SaaS
730万ドル(約7.3億円) シリーズSeed
アウトバウンドマーケティングキャンペーンを自動化し、見込みの高いリードを特定し、データを利用して資料を適切なタイミングで送信する。
注目のポイント:これまでユーザーである企業の営業担当者は、大量のメール等で顧客にリーチをしていたが、これはチームの拡大に伴い一人当たり収益が減少するという課題があった。Outplayは、メール一通あたりのレスポンス率を高めることでこの課題を解決しようとしている。
FOUNDERS FUND
①Dover / 採用活動自動化プラットフォーム B2B SaaS
2,000万ドル(約20億円) シリーズA
候補者の評価を行うテクノロジーと採用手順のオートメーションを組み合わせて、企業が募集職種に適した優秀な人材を見つけて採用できるよう支援している。
注目のポイント:市場である米国では、採用活動は年間500億ドル規模の産業だが、採用部門やエージェンシーでは、いまだ多くの作業が紙ベースの書類で行われている。
②Sandae / 住宅用不動産マーケットプレイス B2C 不動産
8,000万ドル(約80億円) シリーズC
売り手が自分の家に適正な価格をつけることを目的とした、住宅用不動産マーケットプレイス。
注目のポイント:これまで、顧客である住宅販売者にとって、不動産仲介会社の値付けプロセスが不透明であるという課題があった。Sandaeは売り手と投資家を繋ぐ唯一のプラットフォームとなっている。
ANDREESSEN HOROWITZ
①OpenSea / 暗号資産のマーケットプレイス B2C 暗号資産
1億ドル(約100億円) シリーズB
注目のポイント:昨年、暗号資産の価格が急騰したが、OpenSea上での取引は昨対比45倍に増加している。
②Vitally / カスタマーエンゲージメントプラットフォーム B2B SaaS
900万ドル(約9億円) シリーズSeed
顧客データを統合し、どのようなヘルプが必要か、解約のリスクを抱えているか、どの顧客をターゲットにするべきかといった、エンゲージメントに関するインサイトを提供している。
注目のポイント:パンデミックの影響で、一人のカスタマー担当者が抱える顧客数が増加し、これまで通りのサービスを提供できないという課題があった。Vitallyは、注力すべき顧客を特定することでこの課題を解決しようとしている。
③Queenly / 女性向けフォーマルウェアのマーケットプレイス B2C アパレル
630万ドル(約6.3億円) シリーズSeed
独自のML駆動型検索エンジンとコンピュータビジョン技術を活用して、フォーマルウェア市場のデジタル化に取り組んでいる。
注目のポイント:市場としている北米のフォーマルウェアは、1.5兆円規模であるが、これまでほとんどがオフラインで購入されていた。そのデジタル化をQueenlyが進めている。
Rappi / コロンビアのオンデマンド配送スタートアップ B2C デリバリー
Sequoiaで上述。
④Nobell Foods / 植物性チーズの開発 B2C 食品
7,500万ドル(約75億円) シリーズB
4年以上にわたり、植物から乳製品を製造する新しい方法を開拓。牛乳特有のタンパク質であるカゼインを大豆で育てている。
注目のポイント:これまで乳糖不耐の人だけではなく、世界におよそ4億人いると言われるベジタリアンも、肉は諦めてもチーズは食べたいというニーズが存在していた。その課題をNobell Foodsは解決しようとしている。
⑤Zed Run / NFTを利用したバーチャル競馬ゲーム B2C ブロックチェーン
2,000万ドル(約20億円) シリーズA
ユーザーが競走馬を売買・育成したり、他のプレイヤーと競走ができる。競走馬はNFT化されており固有の価値がついている。
注目のポイント:NFT技術の普及により、ゲームやアートなど様々なデジタル作品に価値がつき始めているが、デジタル競走馬については、Zed Runがリードしている。
⑥Titan / Z世代とミレニアル世代に特化した資産運用会社 B2C フィンテック
5,800万ドル(約58億円) シリーズB
約3万人の顧客を持ち、5億ドルの資産を管理している。今年中に管理資産は10億ドルになると言われている。
注目のポイント:同世代を狙うフィンテックアプリとしては、Robinhoodがある。 Robinhoodは証券売買の仲介を行う一方で、Tianはユーザーは銘柄を選ばず、Titanの運用方針に一任される。