8月30日週の資金調達
1 B2B取引向けペイメントプラットフォームが25億円調達 2 アフリカの送金アプリが400億円調達 3 減量のためのバーチャルプログラムが100億円調達 など合計15件
SEQUOIA CAPITAL
①Balance / イスラエルのB2B取引向けペイメントプラットフォーム B2B フィンテック
2,500万ドル(約25億円) シリーズA
注目のポイント:これまで市場であるB2Bの取引は200兆円(e-commerceの2倍)でありながら、92%がオフラインで行われてきた。その市場をオンライン化するために、まずペイメントソリューションから提供している。
②MOMOS / シンガポールにて飲食業界向けのソフトウェア提供 B2C 飲食
870万ドル(約8.7億円) シリーズSeed
レストランがフードデリバリーのプラットフォームやソーシャルメディアで活動するための統一されたインターフェースを提供。
注目のポイント:パンデミックの影響で、飲食店のデリバリーとオンライン化が進む中で、それらに対応するマーケティングツールが求められていた。そのニーズをMOMOSが解決しようとしている。
③Grafana Labs / 企業向けデータ可視化のためのソフトウェア B2B SaaS
2億2,000万ドル(約220億円) シリーズC
PayPal Holdings Inc、J.P. Morgan Chase、eBay Inc、Bloombergなど、1,500社以上の顧客が利用している。
注目のポイント:これまで組織内のソフトウェアのベンダーが複数あることで、それらを統合し、データを単一のプラットフォームで可視化、分析することが困難であった。その課題をGrafanaは解決している。
④AppsForBharat / インドのスピリチュアル・プラットフォーム B2C SaaS
400万ドル(約4億円) シリーズSeed
ユーザーがモバイル上に仮想空間を設定し、そこで祈りを捧げたり、マントラや聖典、叙事詩などの献身的なコンテンツに没頭したりするためのツールにアクセスできるようにするもの。
注目のポイント:インドの宗教・スピリチュアリティ市場は、2020年に4兆円規模となり、2026年まで年率10%で成長すると見られている。パンデミックにより、寺院でも、オンラインでの参拝や行列に移行していた。そのニーズを獲得しようとしている。
⑤OPay / Paypal for Africa B2C フィンテック
400万ドル(約4億円) シリーズSeed
SVFがラウンドを主導。アフリカで1億6,000万人のユーザーを獲得している。
注目のポイント:市場であるアフリカでは、2025年までに4.7億人がモバイルインターネットアクセスを得ると言われている。その流れがOpayの普及を後押ししている。
⑥Khatabook / インドの中小企業向けペイメントソリューション提供 B2B フィンテック
1億ドル(約100億円) シリーズC
11以上の言語に対応しており、登録ユーザー数は2,000万人を超えている。
注目のポイント:市場であるインドでは、モバイルの普及によりフィンテックの需要が増加し、投資家の注目を集めている。一方で競争も激しく、Paytm、Amazon.com Inc.、Google、Walmart Inc.のPhonePe、Reliance Industries Ltd.などが、この領域を争っている。
⑦Monad / セキュリティツールからデータを抽出・接続するためのプラットフォーム B2B セキュリティ
1,700万ドル(約17億円) シリーズA
企業が、データを任意のデータウェアハウスに一元化し、正規化を行い、効率的に保護するために必要なインサイトを提供する。
注目のポイント:これまで、顧客であるエンタープライズでは、アプリを迅速に構築するために、合理的な方法でセキュリティデータにアクセスできないことが多かった。さらに、セキュリティやコンプライアンスの問題にも対処できていないという課題があった。これをMonadは解決しようとしている。
⑧Picsart / 写真・動画編集アプリ B2C エンターテイメント
1億3,000万ドル(約130億円) シリーズC
180カ国に1億5,000万人以上の月間アクティブユーザーがいる。
注目のポイント:近年、クリエイティブ関連のプロダクトに投資家の注目が集まっており、モデルのブッキングプラットフォーム、クリエイタービジネス支援プラットフォーム、クリエイター特化のNFTなどがトップティアから投資を受けていた。
FOUNDERS FUND
①Ramp / 法人カードや従業員の経費を管理するソフトウェアを提供 B2B フィンテック
3億ドル(約300億円) シリーズC
Rampは、デジタルの法人カードを提供し、顧客が買い物をするたびに1.5%のキャッシュバックを行っている。 4月に115億円調達していた。
注目のポイント:これまで法人カードの作成には時間がかかり、設定方法も複雑という課題があった。Rampはそれらの課題の解決に加え、自動での経費削減も提供している。
②Calibrate / 減量のためのバーチャルプログラムを提供 B2C ヘルスケア
1億ドル(約100億円) シリーズB
https://www.joincalibrate.com/
注目のポイント:パンデミックの影響で、個人の健康状態がそれまで以上に話題になり、ヘルスケア分野の支出が増加していると言われている。
③Workstream / パートタイマーの採用プラットフォーム B2B SaaS
4,800万ドル(約48億円) シリーズB
中小企業が候補者をソーシングし、選考を行い、オンボーディングする方法を自動化し、採用担当の時間を70%削減できている。
注目のポイント:これまで、中小企業の3分の1以上が、3カ月間以上採用できていないポジションを抱えていると言われている。一方で、求職者も増加しており、Workstreamは、マッチングとオンボーディングを簡易化することでこの課題を解決しようとしている。
④Playbook / デザイナーのためのDropbox B2C ソフトウェア
400万ドル(約4億円) シリーズSeed
組織のメディアライブラリ全体のインポート、タグ付け、分類を数分で自動的に行うことができる。
注目のポイント:これまで、デザイナーの仕事の多くがアセットを探すことに費やされていたが、Dropboxはその課題を解決できていなかった。そのニーズをPlaybookが獲得しようとしている。
⑤Bungalow / 共同住宅のマーケットプレイス B2C 不動産
7,500万ドル(約75億円) シリーズC
全米7都市の家具付き住宅で、厳選されたハウスメイトとのプライベートなベッドルームを提供。
注目のポイント:パンデミックにより都市部を離れていた人たちが、オフィスの再開に伴い回帰してきていることが、Bangalowの後押しとなっている。
ANDREESSEN HOROWITZ
①Khatabook / インドの中小企業向けペイメントソリューション提供 B2B フィンテック
Sequoiaにて上述。
②Shield AI / 防衛産業に航空機向けのAIおよび自動運転技術を提供 B2G 防衛
2億1,000万ドル(約210億円) シリーズD
注目のポイント:これまで、顧客である軍において、GPSや通信が妨害され偵察が行えないことがあった。その課題を解決するために、元軍人とカーネギーメロン大学の教員がShield AIを共同設立した。
③Firemaps / 山火事対策のための住宅強化マーケットプレイス B2B 不動産
550万ドル(約5.5億円) シリーズSeed
火災の危険性が高い地域に住宅ある場合、ドローンを持ったスタッフを派遣して、住宅所有者の家や敷地を20分間で調査し、強化作業を行う会社を入札で募る。
注目のポイント:近年、気候の温暖化が進む中、米国では数百万戸の住宅が山火事の危険性の高い地域にあるといわれており、保険会社や政府は、家の防御への投資を増やすように強く求めています。そのニーズをFiremapsが獲得しようとしている。