SEQUOIA CAPITAL
①Canva / オーストラリアのデザインテンプレート B2C デザイン
2億ドル(約200億円) シリーズ不明
コンポーネントをドラッグ&ドロップするだけの何十万ものテンプレートが用意されており、誰でもデザインをすることができる。月間アクティブユーザー数は190カ国で6,000万人、年商10億ドルを超える。
注目のポイント:競合として、Figma、Sketchなど、デザイナー向けコラボレーションツールが挙げられるが、Canvaの強みはそれらのツールとも連携し、デザイナーとその他の職種がコラボレーションできるようにしていることにある。
②Mutiny / ノーコードのAIを活用したマーケティングプラットフォーム B2B マーケティング
1,850万ドル(約18.5億円) シリーズA
注目のポイント:これまで、ユーザーであるマーケティング担当者において、パーソナライズが重要と認識されていたにもかかわらず、それを実現するシンプルなツールが存在しなかった。そのニーズをMutinyは獲得している。
③Bright Money / AIを利用した個人向け資産管理ツール B2C フィンテック
3,100万ドル(約31億円) シリーズA
米国にて3万人に資産管理ツールを提供。今後はインドや東南アジアに注力。ユーザーは、3カ月以内に平均440ドルの負債を削減し、年間750ドルの金利を節約していると言われている。
注目のポイント:これまで、フィンテックにおいて、AIは投資家向けプロダクトで多く使われてきた。しかし、Bright Moneyは、個人向けのパーソナライズにおいてAIを利用することで、的確なアドバイスやリアルタイムでの情報共有を可能ににしている。
④Outer / D2Cのアウトドア家具ブランド B2C 家具
5,000万ドル(約50億円) シリーズB
パンデミックの影響で業績が急伸。持続可能な新素材の開発、環境に配慮したサプライチェーンの構築、製品の提供やコミュニティの拡大など、ミレニアル世代の獲得に注力。
注目のポイント:近年、顧客であるアメリカの住宅所有者の約82%が、パンデミック前よりも屋外リビングスペースの改修に興味を持っていると言われており、Outerはそのニーズを獲得している。
⑤strongDM / インフラアクセスプラットフォーム B2B SaaS
5,400万ドル(約54億円) シリーズC
認証、承認、ネットワーク、監視機能を1つのプラットフォームにまとめたプラットフォームを提供。
注目のポイント:近年、顧客である企業において、クラウドインフラの利用に伴い、セキュリティ強化が進むことで、エンドユーザーである開発者の使い勝手が置き去りにされてきた。そのセキュリティとアクセスの両立を、strongDMが実現している。
⑥Apna / インドのブルーカラー・グレーカラー向け求人プラットフォーム B2C 人材
1億ドル(約100億円) シリーズC
1,000万人以上のユーザーと10万人以上の雇用主が利用。求職者は名前、年齢、スキルだけのシンプルなプロフィールを設定し、バーチャルな名刺を作成。 3月に1,250万ドル、6月に7,000万ドル調達していた。
注目のポイント:パンデミックの影響で採用のデジタル化が進んだことに加え、景気回復により雇用が増加したため、Apnaが急成長している。
⑦Mobile Premier League / インドのeSportsプラットフォーム B2C ゲーム
1億5,000万ドル(約150億円) シリーズE
インドとインドネシアで成功し、米国に進出。8,500万人以上の登録ユーザーを抱える。
注目のポイント:パンデミックの影響で、リアルのスポーツが制限され、eSportsを始める人が増加したと言われている。
⑧The Org / 企業の組織図のデータベースを構築 B2B SaaS
2,000万ドル(約20億円) シリーズB
注目のポイント:これまで、プロフェッショナルプロフィールではLinkedinが唯一のプラットフォームであった。一方で、組織的なつながりの視覚化はLinkedinが作成できていない領域で、The Orgが実現した。
⑨Canvas / ダイバーシティ人材採用プラットフォーム B2B SaaS
5,000万ドル(約50億円) シリーズC
当初、多様なインターン生や新卒のテック業界への就職支援に焦点を当てていたが、あらゆるキャリアの採用支援に拡大。これまでに32,000人以上の求職者が採用されている。
注目のポイント:これまで、有色人種などのダイバーシティ人材にとって就職活動は不利なものと言われてきた。一方で、近年、企業はダイバーシティ人材の採用を求められており、それらのニーズをCanvasが獲得した。
⑩StreamNative / Apache Pulsarをベースにしたイベント処理プラットフォーム B2B SaaS
2,370万ドル(約23.7億円) シリーズA
メッセージングAPIと毎秒数百万通のメッセージに対応できるインフラを備えた、ワンストップストリーミングシステムを提供。
注目のポイント:近年、顧客である企業は、ビッグデータの利用とクラウドへの移行に伴い、クラウドネイティブなイベント処理プラットフォームを求めていた。StreamNativeはそのニーズを獲得した。
FOUNDERS FUND
①Stord / クラウドサプライチェーンサービス B2B 物流
9,000万ドル(約90億円) シリーズD
500を超える倉庫と20,000を超える運送業者のネットワークを接続するクラウドベースのソフトウェアプラットフォームを開発。昨年12月に3,100万ドル、今年4月に6,500万ドルを調達していた。
注目のポイント:これまで多くの倉庫を抱え、フレキシブルな在庫調整能力を持つことは、Amazonなどの巨大企業にしかできなかった。Stordはこの課題を解決している。
②Persona / アイデンティティ認証技術 B2B SaaS
1億5,000万ドル(約150億円) シリーズC
注目のポイント:これまで、オンラインでアカウントを作成する上で、身元認証はかなせないが、時間がかかっていた。Personaは、より良く、より安く、より速いソリューションを提供し、この課題を解決しようとしている。
③SafelyYou / 認知症ケアのための転倒検知・予防プロバイダー B2B ヘルスケア
1,950万ドル(約19.5億円) シリーズA
注目のポイント:これまで、介護施設において、介護士不足により、94%の転倒は見逃されてきていたが、そこから重大なケガにつながることもあった。その課題をSafelyYouは解決しようとしている。
④HeartLab / 心血管疾患の診断用の超音波ソリューション B2B ヘルスケア
245万ドル(約2.5億円) シリーズSeed
心血管疾患の診断に必要な超音波画像の分析を支援するだけでなく、患者のレポートを作成し、健康記録に追加することで、ワークフローを効率化することができる。
注目のポイント:これまで、エンドユーザーである医師が、毎日複数のスキャンを手作業で確認していたため、時間と正確性に課題があった。その作業を自動化することで、より正確に診断が行えるようになった。
⑤The Org / 企業の組織図を世界規模で公開するデータベースを構築 B2B SaaS
Sequoiaにて上述。
ANDREESSEN HOROWITZ
①SpotOn / 決済ソリューション B2B フィンテック
3億ドル(約300億円) シリーズE
スポーツ・娯楽施設、テーマパーク、動物園、大学キャンパスなどのエンタープライズ企業向けのモバイルコマースプラットフォームであるAppetizeの買収のためのラウンド。
注目のポイント:Appetizeは、ヤンキースタジアム、LSU、サンディエゴ動物園など、ホスピタリティの分野で最も象徴的なブランドから信頼されていた。そのAppetizeを買収することで、それらの名門ブランドへアクセスするナレッジとネームブランドを獲得した。
②ROME Therapeutics / リピートオミクス・プラットフォーム B2B バイオテック
7,700万ドル(約77億円) シリーズB
ジャンクDNAとして扱われてきた膨大な量の未知の遺伝物質であるリピートームの力を利用して、がんや自己免疫疾患の新しい治療法を開発。
注目のポイント:これまで、ゲノミクスは、医薬品開発の考え方を変革してきた。しかし、このアプローチを ジャンクDNAまで広げることができておらず、ROMEが最初のリピートームの活用法を発見することとなった。
③Whatnot / スポーツトレーディングカードのライブショッピング B2C エンターテイメント
1億5,000万ドル(約150億円) シリーズC
YC Alum。もともとはポケモンカード等が中心であったが、スポーツトレカを立ち上げてから5ヶ月で取引量が急増している。 今年5月に5,000万ドル調達していた。
注目のポイント:近年、米国ではインスタグラムを中心にライブショッピングの人気が急増しており、Whatnotはスポーツトレカにおけるライブショッピングの方法を確立した。
④Elodie Games / ソーシャルゲームの開発 B2C ゲーム
3,250万ドル(約32.5億円) シリーズA
わずかな摩擦でゲームが中断されてしまうなど、ソーシャルゲーム特有の課題を解決したゲーム作りを行っている。
注目のポイント:これまで、ソーシャルマルチプレイヤーゲーマーは、プラットフォーム側に、プレイ時間、購入額、スキルによってセグメント化されて、誰とどのようにプレイするかが制限されていた。この課題をElodieは解決しようとしている。
⑤Sleeper / ファンタジースポーツアプリ B2C ゲーム
4,000万ドル(約40億円) シリーズC
NFL、NBA、大学バスケットボールリーグ、League of Legendsをカバーするファンタジーリーグを作成。アクティブユーザー数は300万人を超える。
注目のポイント:これまでのファンタジースポーツゲームと異なり、そこにSNSのようなコミュニティを形成し、友達と一緒にいる場所という価値を提供することで、リテンションが高まっている。